手をつないで、踊り明かそう

ポルカダイアリー

ようこそのお届け物

昨日の続きの今日になった。

続編というか、昨日が前編今日が後編という感じ。

ずーんと落ち込む展開だったけど、今日で回収された。ハッピーエンドです。

(物語ならここまでで幕引きだからエンドになる。実際は明日も明後日も日々は続く)

 

市役所に手続きに行ったらご迷惑をかけてしまって落ち込んだ話。

 

polkadiary.hatenablog.com

 

昨夜は散々落ち込んだし、今朝になっても気持ちは晴れないままだった。

今日は今日とて用事が多く、子どもを抱えたまま銀行やスーパーを駆けずり回ったが、なんだかずっとビクビクしていて。

 

誰もわたしたち親子を好きじゃないように感じる。

 

子どもかわいいね、と声をかけられたり、微笑んでもらったりというようなプラスのイベントが起こらない。そんなのは特別だって分かってるのに、それだけでつらい。

店員さんがそっけなかった。お店の流れにうまく乗れなかった。対応が杓子定規でわたしは和を乱してしまった。自意識過剰に被害者感情をこじらせていく。

自分でも分かっている。メンタル崩壊中だから何もかもろくな方に捉えられてないんだって。だけど、なんか、すごくつかれた。泣きそう、と思いながら帰ってきた。

 

そこに電話。昨日話した市役所の人だった。

 

昨日、窓口でご案内しきれなかった事業があるんですよ。こういうの利用してみませんか。と、わざわざ電話をかけてくれたのだ。

 

驚いた。

思えば、昨日は気を遣って切り上げてくださったのだった。動き回る子を連れていると何よりもありがたいのが「短時間」であること、それをよく知ってくださっているということ。

その事業を案内しなくても、わたしたちが利用しなくても、なんの損にも収益にもならないのに電話をかけて誘ってくれたこと。昨日から今日までの間にわたしたちの存在を考えてくれた人が社会に居ること。「繋がれている」と感じて、すごく嬉しかった。

 

それから電話越しではあるけど「昨日は子どもの振る舞いと親の管理不足について注意を受けていたみたいで、その場で気付けずすみませんでした」と伝えて、謝れた。

注意した職員さんとは別の方なので、そのことを聞いて驚いておられた。そして、「子どもを連れて手続きするのなんて大変でしょう。こちらこそ、そんなこと…気にしないでくださいね」と言っていただけた。

自分でも思っていた以上にその出来事は心のつかえになっていたみたいで、優しい言葉に心が決壊してしまった。涙声になるのを隠せなかった。

一緒に子どもを見てくれたからこそ分かる、我が子の奔放さを。知ってくれていることも嬉しかったし、味方になってくれたのも心強かった。

免罪符にしてはいけないが、植え付けられた苦手意識の払拭に役立てさせていただきたいと思う。

 

たくさんの窓口を回り、多くの人に会った一日だった。

その中で、その方だけがその自治体を選んで転入してきた我々に「ありがとうございます」と言ってくれた。

初日から心が折れてしまいかけたけれど、たった一人、この人の存在が、引っ越してきてよかったんだと思わせてくれた。大げさだけど、受け入れてもらえた気がした。

 

きっとこの先も、大歓迎を受ける場だけでは暮らしていけない。

必死なわたしを白い目で見て、もっとなんとかしろよと思われることも多いだろう。

 

頭を下げて、腰を低くして、笑顔を絶やさずに、礼儀正しく常識ある振る舞いをして。愛されないと、愛嬌を振り撒かないと、社会に受け入れてもらえないような気がしている。

世間様のご迷惑になっている存在は、白い目で見られているように思う。

いつも自分だけ必死で、浮いているんじゃないかと感じる。

マイナスポイントを稼がないように、プラスポイントをできるだけ稼げるように、横断歩道で何度も頭を下げたり子どもにバイバイを言わせようとしたりすると、家に帰ってどっと疲れが出る。

いつになったら、まともに周囲と馴染めるんだろうと悲観的になる。

 

だけど、全員じゃない。きっと、全員じゃない。

だから大丈夫。いつかは必ず、大丈夫になる。

 

子どもを育てていこう、新しい街で。

散歩しようね。こわがらずに、いっぱい。今日も明日も、どこまでも。