手をつないで、踊り明かそう

ポルカダイアリー

抱きしめられた、子の腕に

午前中から昼頃にかけて、ちょっと無理したおでかけ。

慣れないことに疲れがたまり、お昼寝は家族3人で爆睡。

目を覚ますともう17時で、ぐっすり寝たのはいいけどこの時期空も真っ暗で、気持ちも同時に真っ暗。とっぷり暮れて、メンタル駄々下がり。

何をしながらでも、ごめんね、ごめんね、とつい口にしてしまう。

 

夕食後、落ち込んだ気持ちを夫にぽつぽつとこぼしていた。

ローソファに座る夫、それに正対して床に座っているわたし。子はわたしの真後ろにいて、録画の幼児用番組を観ていた。ベビーサークルにつかまり立ちして、ごきげんである。

心がしんどくなっていて、どうしても暗い言葉しか沸いてこない。楽しい気持ちもなくふさいでいたその時、突然、夫が「あ!」と声を出した。

なに?と訝しんだその瞬間、背中一面にあたたかい感触。

 

我が子だ。

わたしの背中を、抱きしめている。

 

とても驚いた。

え?ママのこと、抱きしめに来てくれたの?ママを慰めてくれているの?

タイミングも相まって、奇跡のようなぬくもりだった。

 

目撃した夫によると、柵から手を離し、とととっと飛び移るようにわたしの背中めがけて飛び込んできたらしい。

最近、30cmくらいはそうやって島から島へ移り渡るようになっているが、こうやって背中に向けて寄ってきたのは初めてだ。

よろけるように出す数歩も、そのうち距離が長くなり「歩行」になるのかもしれない。

 

すごい!えらい!なによりうれしい!!

ありがとう、ママはあったかくなったよ!

 

試すように、もう一度背中を向けてみた。

すると、同じようにまた背中を目標としてやってきてくれた。二度もあたたかくなる背中。

 

子が立つようになり、抱っこだけでなくぎゅっと抱きしめることもしやすくなったが、子に抱きしめられたようなかたちはこれが初めてだった。

すごく幸せな気持ちになった。

憂うつは、何処かへ飛んだ。

 

間違いなく幸せで、子どもがかわいくてかわいくてたまらなくて、それでも心がコントロールできないこういう日がある。

だけど、わたしには最強の同居人がいる。

 

家族ってあったかい。家族がいるところ、そこがわたしの住まいだ。